2024年05月18日

5/18ついでに『邪宗門』を偵察する。

午後一時過ぎに阿佐ヶ谷と高円寺の間に流れ着いたので、夏のような強い陽射しを疎ましく思いながら、阿佐ヶ谷に新しく出来た古本屋さんを見に行くことにする…だが、残念ながらお休みであった。しばらくお店の前で佇んでしまうが、そうしていても開くわけではないので、ノーマルに古本分母を増やす行動に出る。裏路地を荻窪までテクテク歩き、「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)へ。中央公論社「台所太平記/谷崎潤一郎」富士見文庫「実践!RPGゲームマスター道/安田均・グループSNE」を計440円で購入する。続いて「竹中書店」(2009/01/23参照)に回り込み、現代教養文庫「大名の旅〈本陣を訪ねて〉/宮本常一」東武美術館「河鍋暁斎・晩斎展」を計400円で購入する。そして買ってから気付いたのだが、この教養文庫「大名の旅」はおかしい…何故ならクロス装ハードカバー本なのである。
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カバーに値段表示もなく、代わりに『編纂 近畿倭国ツーリスト株式会社・近畿倭国ツーリスト協定旅館連盟』の文字がある。近畿倭国ツーリストが作った特製本で、顧客にでも配ったのだろうか…?そして北口に出て『荻窪北口駅前通商店街』の鄙びたアーケードに潜り込み、喫茶店『邪宗門』を偵察する。おぉ、ここが作家・泡坂妻夫が入会していた『邪宗門奇術クラブ』の本拠地か!と、緑と白の日除けが可愛い、ハーフティンバー風のお店を見上げる。
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ふむふむ、良いものを見たぞと総武線で阿佐ヶ谷に引き返し、帰り道の「ネオ書房」(2019/08/11参照)にフラリ立ち寄る。フレーベル館 トッパンのこども百科15「うちゅう」を300円で購入する。
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2024年05月17日

5/17神保町から五反田へ。

午前にキビキビ動き出し、駅前で幾つかの用事を片付けてから中央線に飛び乗り御茶ノ水へ。長い急坂を下り、『太田姫稲荷神社』にお参りしてから、「東京古書会館」(2010/03/10参照)の『フリーダム展』一日目を覗く。まだ午前十時過ぎなので、かなりの賑わいである。この後五反田にも行こうと決めているので、素早く各通路を、思い残すことのないように一巡する。世界文學社「シャンパン・グラス ふらんす小咄集/大久世凡」(1949年刊。文庫サイズの、著者がフランス滞在時に収集したお洒落小咄集。ネタの鮮度が良いので、ちょっと読んでみてびっくり。本も挿絵が二色刷りで入っており瀟酒な造り)愛育文庫「ロシヤ童話集 エメリヤンの空太鼓/中村白葉」ハヤカワポケミス「黒死館殺人事件/小栗虫太郎」レモン新書「フランス料理の秘密/日影丈吉」福徳生命保險株式會社「文部省推薦派遣教育家の見たる海外事情 昭和九年版」平凡出版「平凡映画小説シリーズ 青春ユーモア小説 ジャンケン娘/中野実」(カバーナシだが非貸本)を計2700円で購入する。やっぱり表紙が天然色写真な「ジャンケン娘」が嬉しいね。そんな第一の獲物たちを手にしながら、続いて五反田に移動しようと、神保町駅を目指して歩き始める。ところが途中のシャッター半開きだが店頭棚は出ている「光和書房」(2021/02/19参照)に引っ掛かってしまう。そのおかげで、創元推理文庫「女魔術師/ポワロ&ナルスジャック」の後付けカバー初版が500円で売られているのを発見。すぐさま確保する…が、お店は半開きで、自動ドアも閉っており、ドアから中を覗き込んでも、店内には誰もいない…どうしよう。この文庫は決して諦めたくはない…う〜んう〜んと困っていると、半開きシャッターが上がり始め、帳場に人の姿も現れた。ホッとして中に飛び込み、500円を支払って無事文庫を我が物とする。そして神保町駅から都営三田線→都営浅草線と乗り換え、五反田駅へ。ビル街の中に佇む『南部古書会館』で「五反田遊古会」(2013/01/19参照)一日目を覗く。一階ガレージでは、ひばり書房「子どものための奇術教室/斎藤倉蔵」地平社「機部屋三昧/上林曉」(装幀者青木茂の献呈署名入り)盛光堂 創作SFえほん「ぶらんこロケット/文・阿部正子 絵・多田ヒロシ」を計千円で購入し、荷物を預けて二階への階段を上がる。こちらではロマン・ブックス「獄門島/横溝正史」徳間書店「仁義なき戦い浪漫アルバム/杉作J太郎・植地毅編著」三推社・講談社「大藪春彦のワイルド・ドライビング 大胆不敵な走りのテクニック/大藪春彦編」を計1900円で購入する。ふぅ〜、読む本・古本分母を増やすための本、色々買えた達成感を胸に、多少の疲労感を覚えて帰宅する。
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特に嬉しいのはこの四冊である…なかなか愉快な並びだ。
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2024年05月16日

5/16駆け足で安物買いを。

午後二時に桜上水に流れ着いたので、京王線から井の頭線上りに乗り換え、古本分母を増やす作戦をいつものように遂行する。まずは東松原「古書瀧堂」(2014/05/01参照9にて、講談社「鬼の宇宙誌/倉本四郎」武蔵野美術大学美術資料図書館「柳瀬正夢 疾走するグラフィズム」を計600円で購入する。続いて下北沢に出て、「ほん吉」(2008/06/01参照)では村山書店「ぶどう酒物語/薩摩治郎八」(カバーナシ)小學館「現代譯倭国古典秋成・綾足集/石川淳」角川文庫「或る「小倉日記」傳/松本清張」を計330円で購入。続いての「古書ビビビ」(2009/10/15参照)では、少年少女講談社文庫「おばけを探検する/北川幸比古」を百円で購入。そして最後に「古書明日」(2017/01/31参照)で、みゆき書房「私のきりぬき帖 ハサミとのり/三国一郎」(献呈署名入り)彰国社「ガウディの生涯/丹下敏明」読売新聞社「黒白の囮/高木彬光」東京創元社「二輪馬車の謎 著名犯罪集/井上勇訳編」を計1100円で購入する。とこのように、いつもの如く駆け足で安物買いをしたのであるが、良い物もちょこちょこ拾えたので、満足して帰路に着く。

※「倭国古書通信 2024年5月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は私の番。今回は『「虚無への供物」再読の道』と称し、かなり難関な原本で「虚無への供物」を再読すると言う、三十年以上に渡るミッションについて、大幅に文字量オーバーして書き連ねております。最終的にどのようにして原本を入手したのか、気になる方はぜひとも古通を!
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2024年05月15日

5/15手元に本が舞い込んだ午後。

ハードな書庫片付け手伝いの翌日は、大変にゆっくりとした動き出し。遅く起き出した午前はダラダラと過ごすが、午後は気合いを入れて古本箱を発送した後、西荻窪に出る。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で新潮社「虚飾の狂宴 夜の紳士・淑女生態学/週刊新潮編集部編」(この本、実は割と値の張る珍本なのである。やった!)「酒と肴と旅の空/池波正太郎編」を計200円で購入しつつ、昨日の奮闘を互いに労う。そして居合わせた北原尚彦氏と、盛林堂ミステリアス文庫新刊の到着を、今か今かと待ち受ける……予定より三十分遅れ、印刷所からようやく大量の本が到着。「海底宝窟完全版/押川春浪 北原尚彦編」である。昨日すでに出来上がって来ていた、「Re-ClaM vol.12 特集:ダブルデイ・クライムクラブとその歴史(続)」を受け取る。
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共に表紙周りのデザインを担当させていただいたのである。「海底宝窟」はタイトル文字に連載時の描き文字をレタリングして使用し、印象的な挿絵類をコラージュし、冒険感が滲み出るようデザイン。扉に北原氏より献呈署名していただく。ありがとうございます!発売は5/19の文フリと盛林堂店舗にて開始。尚、文フリには北原氏も参加し、編者サインを振る舞うとのことである。自分だけの一冊が欲しい人は、文フリに駆け付けるべし!そして阿佐ヶ谷駅に戻り、編集者さんと待ち合わせ、これも表紙デザインした新刊二冊を受け取る。綺想社「ノット・アット・ナイト短篇選集 光りを保て!/ドン・C・ワイリー ほか」「薄い空気の中へ/ハリー・カー・マイケル」である。二冊とも好みの雰囲気に仕上がっていたので、ホッとする。
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そんな新刊たちを携えて家に帰ると、ポストには昨日代金を支払ったばかりのヤフオク落札品がもう投函されていた。土屋隆夫の二冊セットで、光文社「不安な産声」と浪速書房「肌の告白」。もちろん目的は昭和三十四年刊の短篇集「肌の告
白」で、ライバルチョイありの、それでも破格の300円にて落札する。
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そんな風に、手元に本が舞い込んだ、五月中旬の午後であった。
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5/15古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸【第三十七章】

すでに昨日のことである。午前七時、コンビニで素早く新古本箱の値段表をコピーしたり、ヤフオクの代金を払ったりしてから、やって来た盛林堂号に拾ってもらう。後部座席に滑り込み、ハンドルを握る「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏と助手席のフミさんに挨拶し、西荻窪の店舗を経由し、いざ日下三蔵氏邸書庫片付け手伝いに出発する。珍しく海沿いのルートを採り、車中では私がたまたまテレビで観たアニメ映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』に端を発し、オリジナルアニメ製作についての論考を熱く交わす。およそ二時間後に日下邸着。本日の最初のミッションは前回の宣言通り、まずは物置3のアニメ&マンガムック&雑誌の選別&減量である。
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と言うわけで早速作業スタート。小野氏が物置からダカダカ大判本&雑誌を運び出し、それを私が納戸の窓から受け取り日下氏に手渡す。日下氏がそれを保存用と手放すものに選別して行く。その作業は、恐ろしいほど順調に進む……何故なら日下氏の選別が超スピーディーだからである。
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表紙の絵柄と記事内容を見ただけで、逡巡することなく仕分けて行く様は、いつものミステリ系単行本&文庫本を厳重に吟味する姿からは、想像できないほどの判断力なのである。おかげであっという間に四百冊弱が物置3から消えることになった。だが当然残す本も大量に積み上がっているので、これは物置に戻さねばならない。と言うわけでフォーメーションをぐるんと入れ替え、小野氏が手放す本の整理を進めつつ戻す本を納戸から運び出し、それを私が中継し、物置に日下氏が使い勝手良く詰め込んで行く形をとる。これも戻すだけなので大変にスピーディーに進んで行く。途中日下氏が「ダメだ、もう考えるのはやめよう」と呟き収納優先に切り換えたので、「そして日下三蔵は考えるのをやめた」と言うと、即座に「カーズですね」と日下氏が嬉しそうに反応する(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 第二部』参照)…マンガ・アニメネタには(もちろんミステリ&SFネタにも)、打てば響く鼓のように反応するのは、氏の特殊能力のひとつである。そしてその作業が終わるや否や、物置1の新しめのミステリSF単行本を、バケツリレー形式で物置3に移動させる。
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これもたちまち終りを告げ、作業開始一時間半での素晴らしい進捗状況を三人で喜び合う。だが昼食に出るにはまだ早いので、本邸書庫からもはや必要としない文庫本を百八十冊ほど出し、午前中だけで本日の放出本六百冊弱を捻出するのに成功する。正午前だが駅までに出て、いつもの美味しいお寿司昼食を摂った後、今度はマンション書庫に移動する。こちらでのミッションは、CD部屋ドア前の単行本山の選別、さらにCD部屋奥の単行本山の選別、そこから玄関廊下に開いたCD部屋の扉を取り外し、カラーボックス設置場所を確保すると言うものである…最後の項目はもはや完全に古本屋さんの仕事ではないのは確実である…。そんな疑問が頭に浮かびつつも、だが身体はキビキビ動いて行く。単行本を選別し、手放す本を結束し、場所を空ける。奥でも床と棚の整理整頓を進め、本がもっとキレイに収納出来るよう工夫して行く。
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そして難関のドアは、小野氏が電気ドリルで蝶番を外し、取り外しに無事成功!おぉ、新たな収納スペースが今、ここに誕生した。
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だがこの外したドアを何処に置くか…色々場所を探してみると、CD部屋のDVD棚の通路上に持ち上げ渡してしまうのが、一番場所を取らないのでは、と結論が出る。三人で力を合わせ、狭い通路にドアを通し、棚の上にエイヤッと持ち上げ、狭い隙間にズズッと滑り込ませる。ドアが電灯下に来てしまうため、多少部屋が暗くなってしまうが、これは致し方ない処置である。このマンション書庫では、とにかく本を収納することが最優先されるのである。
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そんなことをやっていたら、時刻はたちまち午後五時に、整理して出て来た一軍クラスの本をまとめ、本邸書庫へと舞い戻る。持ち帰った本をダブっていないか棚と照合し、ない場合は棚に収めて行く(この時、日下氏は同じ本が見当たらないと「あぁっ、なんでないんだ。基本図書なのに!」と落胆するのだが、結局マンションにあった本も日下氏の本なのだから、基本図書はちゃんと持っているということになるのだが…)。そしてそのダブり本確認途中に、城昌幸の仙花紙本「なりひら藤吉捕物帳」がトリプっているはずなので確認してみると日下氏がゴソゴソやっていると、「すいません、「なりひら藤吉」はなかったんですが、代わりにこれが…」と四冊の仙花紙本「隠密なだれ/城昌幸」(共和出版社)が出て来たので呆れてしまう。そんな風にようやく一日の作業が終り、劇的な作業進捗を三人+日下氏のご両親と言祝ぎながら、本日の労い品である、貸本類やおススメのノベルスなどをいただく(もちろんさっきのクアドラってた「隠密なだれ」も)。今回も大変におつかれさまでした!
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2024年05月13日

5/13好みの500均台。

一日中雨…ということなので、今日も基本的に家に閉じこもることにする。色々片付けつつ、さらに新たな古本箱の準備に着手しつつ、やはり古本を触っていると新たな古本が欲しくなって来てしまう。そこで雨のちょっと弱くなった正午前に外出し、新宿に駆け付ける。駅から一度も外に出ることなく、地下道や地下街を伝って、『サブナード地下街』の「古本浪漫洲part2」へ。催事の形態は先日のpart1とほぼ同じだが、本とお店がすっかり入れ替わっており、おぉ!「金井書店」(2016/08/10参照)の500均台が登場している。この台、非常に好みなのである。上部に大判の図録類が挿され、下部の平台に縦二列に単行本が背を向けて並んでいる、奥の単行本は、上部の図録棚の下部に当たるので見難いのだが、一生懸命覗き込み、気になる本にはしつこく手を伸ばしてみると、報われることが多々あるのだ。今回もそんな風に攻め、おかしな本を三冊手にする。ユニ通信社「倭国の科学映画史/谷川義雄」(戦前〜戦後に渡る、倭国に於ける記録科学映画の歴史(これは厳しい製作費との闘いとも言える)をまとめた一冊)誠秀堂「万川集海 陽忍編/監修石田善人・訳柚木俊一郎」(忍術の秘伝書を現代訳した全八巻の、謀略・知略を駆使して敵の中に入り込む術を集めた一冊)CAMK PRESS「名匠 松本喜八郎/大木透」(2004年に『熊本現代美術館』で開催された『生人形と松本喜三郎』に併せて復刻された、超絶技巧見世物人形師の評伝である)を計1500円で購入する。好みの変な本が買えると、気分が無闇と上がるなぁ。
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2024年05月12日

5/12やることはやらねばならない(古本に関して)。

本日も体調が低空飛行なので、基本的には家で静かにしていようと思うのだが、やはりやることはやらねばならない。まずはダンボールを組み立て新古本箱の作成に取りかかる。工夫して四十冊弱を仮詰め込みし、その後本のクリーニングと値付を行う…よし、今日はここまで。そして午後に幾ばくかの古本を携えて外出。減った古本分母を多少補いつつ、最終目的地に近づいて行くことにする。まずは吉祥寺に出て「バサラブックス」(2015/03/28参照)で合同出版「アニメ傑作コレクション/石子順」を300円で購入する。続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)ではパワー社「軽くて強いセメント船を造ろう/佐藤忠」を110円で購入する。この本、つい先日までフツーに店内に並んでいた本だな…あまりにも動かぬので店頭に押し出されたと言うわけか……。さらに「古本のんき」(2021/03/31参照)に回り込み、中央公論社「洋食や/茂出木心護」「男のだいどこ/荻昌弘」を計200円で購入し、電車に乗って西荻窪に移動する。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で店頭に目を光らせていると、横からガラゴロゴロリと重い台車の音がして、「おや、小山さん」と店主小野氏が大量の古本を詰め込んだプラケースを運んで来た。六月の催事「萬書百景」の陳列用古本だそうである。また、つい最近公開されたWEB目録も好評とのこと(特に目玉の九鬼紫郎は注文がスゴいことになっているらしい)。そんな話を聞きながら、三冊選んで店内へ。「フォニャルフ」棚をしっかりと補充入れ替えした後、いんなあとりっぷ社「完全復刻版 怪奇・幻想小説の世界/監修・中島河太郎」東洋経済新報社「ハム・ソーセージものがたり/倭国ハム編」評言社「テレビを創る101人/佐藤精」を計300円で購入する。そして盛林堂・イレギュラーズについて打ち合わせあれこれ。そして最後に、学研まんが事典シリーズ「世界の名探偵ひみつ事典/監修・藤原宰太郎 構成・竹本みつる」(1991年第7刷)を800円で追加購入し、お店を引き上げる。
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2024年05月11日

5/11一気に高円寺へ。

夏日…と言うか、すでに夏の太陽の眩しさレベルに、目のコントラスト機能を苦労して対応させながら午後三時過ぎに井荻と荻窪の間に流れ着く。そこで『環八』からバスに乗って、終点の荻窪駅に移動。総武線で東に二駅移動して、一気に高円寺駅下車。今日も宿命の古本分母を増やすために、「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『中央線古書展』一日目を覗く。すでに午後四時が近付いているが、会館内はまだまだ賑わいの真っただ中である。ガレージでポケット文春「おんぼろ号の冒険/望月昇」山と渓谷社「アルペン・ドライブ/掘仁」岩谷書店「別冊宝石33号 新人二十五人集」(目次をパラリと開くと、知っている名は山沢晴雄くらいで、後は見事にすべて見覚えのない名前である…)を掴んで会館に上がり込む。
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潮出版社「タルホ入門 カレードスコープ/稲垣足穂」平凡社「映画をあつめて これが伝説の杉本五郎だ/杉本五郎著 なみきたかし編」(倭国屈指の映画フィルムコレクターの生き様を著した一冊。クレイジーな名著である)を抜き取り、ガレージの本と合わせて計1200円で購入する。そして帰りに『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に立ち寄り、立風書房「新青年傑作選第五巻 読物・復刻・資料編」を400円で購入して、とっとと歩いて帰宅する。おかげで古本分母がちょっと増したので、間髪入れず次の古本箱作りに取りかかることにする。
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2024年05月10日

5/10地下街でガラスケースを開けてもらう。

午前のうちに家を出て、用事をこなしつつわりと空いていた中央線で御茶ノ水に出て、「東京古書会館」で今日明日と開催される『東京愛書会』に突入する。三十分ちょっとあっさり見て回る感じで、平凡出版「北極を飛ぶ《自伝物語》/ヴォドピヤーノフ」講談社「奇想天外の発想/安藤百福」太田出版「超クソゲー/阿部広樹・箭本進一」を計千円で購入し、早々に神保町を離脱する。続いて姿を現わしたのは、新宿の『サブナード地下街』で、昨日から「古本浪漫洲」(2010/03/04参照)がスタートしているのである。金曜午前中なのに、意外にお客さんが多いなと感じつつ、ワゴンや壁棚を眺めて行く。一冊掴み、最終的に右端の帳場前に行き着き、最後の最後にガラスケースの中を覗き込む……するとそこには、三冊の創元推理文庫が並んでいた。三冊ともシムノンで、「三文酒場」(白帯なし)「影絵のように」(元パラ白帯付き)「オランダの犯罪」(白帯付き)である。だがどれも値段が確認出来ないので、帳場に立つ「がらんどう」さん(2011/02/25参照)に、ケースを開けて見せてもらうことにする。「オランダの犯罪」は一万二千円だったが、「影絵のように」が千三百円、「三文酒場」が千円であった(ちなみに出品店は「弘南堂書店」(2008/09/17参照)である)。迷うことなく「影絵のように」を買うことにして、池田書店の実用新書109「狩猟 基本と実猟/北晴夫」を合わせて計1850円で購入する。この二冊は満足行く買物である。
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そして家に帰ると、薄いヤフオク落札品がポストに届いていた。コダマプレス コダマぼうけんシリーズ「ミクロ人間/原作・筒井康隆 原画・前村教綱」である。ライバルなしの千円にて落札す。全16pのソノシート付き絵本。筒井康隆が「少年サンデー」に連載していたジュブナイルSF『細菌人間』を大胆にダイジェスト化したものらしい。絵本部分が話を端折り過ぎているので、十ページ内で次々と襲い来る唐突な展開が、物語を破綻させるほどクレイジーなのである。
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午後、某所に向けて古本箱を発送する。これでようやく三箱目……恐らく十箱以上送らねばならないので、まだまだまだまだ先は長いのである…がんばるぞ!
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2024年05月08日

5/8跨線橋はまだ。

雹混じりのゲリラ豪雨に追い立てられ、午後四時前に上連雀に流れ着く。雨が止んだ隙を狙って急ぎ北に向かい、『電車庫通り』に行き当たると、おや?まだ跨線橋は残っているんだ。
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もちろん工事用フェンスに囲まれ、中に入れないのは当たり前だが、まだ解体工事に取りかかっている様子はない…当初のアナウンスでは、去年の12月辺りから工事が始まっていたはずなのだが。まぁ橋の姿が未だに見られるのは嬉しいなぁ、などと暢気に思いつつ、線路下を地下道で潜り、北側に出て「りんてん舎」(2019/03/30参照)へ。現代文芸社 新世代線書5「神と悪魔/遠藤周作」新潮社「幸福號出帆/三島由紀夫」を計660円で購入してお店を出ると、またもや酷い雨が降り始めてしまった。THE・車軸を濡らすほどの雨……と言った激しさである。慌てて買ったばかりの二冊をビニール袋に包んで保護し、あまり役に立たぬ傘を差し掛け帰路に着く。途中阿佐ヶ谷で、ビニールシートに護られた「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)の店頭棚を立止って眺めるが、まるで滝行でもしている錯覚に陥ったので、早々に離脱する。そして家に着くまでにびしょ濡れになったが、古本二冊はどうにか無事であった。
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※そろそろ書店に並び始めている「本の雑誌 板わさ雨宿り号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、神保町「喇嘛舎」に潜入。取材…と言うよりは、ある本が欲しくてしょうがなくなったので、取材にかこつけました。その本とは、島田一男原作『事件記者』のコミカライズ…もちろん昭和三十年代の当時モノなのであります。さぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
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2024年05月07日

5/7箱を送って新たな箱を。

昨日は結局体力をリカバリー仕切れていないのに、正午前に風の強い吉祥寺本町に流れ着いたので、素早く古本屋さんを巡って帰ることにする。「古本センター」(2017/03/06参照)では、美術出版社「アール・ヌーヴォー 世紀末に生まれた空間の美術状況/ウィリアム・ハーディ」ワーナーブラザーズ映画パンフ「レッド・ツェッペリン 狂熱のライブ」(当時の同映画チラシ二枚入り)を計530円で購入する。さらに「よみた屋」(2014/08/29参照)で山と渓谷社「カラー蒸気機関車の旅/植松宏嘉・廣田尚敬編」を110円で購入し、計画通り阿佐ヶ谷に素早く戻る。すると北口「千章堂書店」(2009/12/29参照)の百均単行本ゾーンに、第一刷の朝日新聞社「飢餓海峡/水上勉」が紛れ込んでいたので、当然百円を払って救出しておく。そして本日は午前九時に郵便局が開くや否や、古本箱を抱えて飛び込み某所に発送する。家に帰ったら、デザイン仕事をちょこちょこ進めつつ、次の古本箱の作成に取りかかる。ストックしてあるダンボールの中から、発送箱を決め、その箱に合わせて古本分母山から古本をセレクトし、箱に一旦詰めてみる…今回は大体四十冊強か…。箱から本を散り出し、クリーニング&値付作業をした後、再び箱詰めする。よし、準備完了。これは金曜くらいに送り出すことにしよう。
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午後に外出し、中野にて用事をこなしたついでに、『中野ブロードウェイ』四階の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)へ。通路の均一赤棚で文藝春秋社「倭国ぶらりぶらり/山下清」を手にすると、これが見返し裏に特徴あるマジックの署名入りなのであった。やりぃっ!三笠書房「血と砂/ブラスコ・イバーニェス」とともに計220円で購入し、雨が再び降り始めてしまったので、急いで帰宅する。
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2024年05月05日

5/5「銀星舎」営業再開!

夏のように青く美しき晴れ渡る空とは裏腹に、体調は相変わらず低空飛行なので、残念ながらリカバリー三日目に突入してしまう。だが今日も古本は買うべきだ!と午後一時前に家を出て、エアコンの効いたバスに乗って中村橋へ。かなり賑わう「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)にて、講談社X文庫「ボクらがマイケル/小林ノリ子・小林まこと」創元推理文庫「ブラウン神父の醜聞/G・K・チェスタトン」ホーチキ商事株式会社出版部「永遠のビートルズ」DU BOOKS「音楽マンガガイドブック 音楽マンガを聴き尽くせ/松永良平監修」を計920円で購入する。続いて西武池袋線に乗って保谷に移動し、「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)へ。店頭百均棚の前回訪問時からの微妙な変化をキャッチして、素早く四冊を手にする。青河書房「裸の機動隊/東京タイムズ社会部編」産業能率短期大学出版部「対談ルポルタージュ すぐやる課太平記/扇谷正造」倭国出版協同株式会社「ベラミ裁判/フランセス・N・ハート」日東書院「ボーリング入門 短期間で上達する/安武民祐」を計440円で購入する。元セロはないが「ベラミ裁判」が百円は嬉しいね。
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そう満足して中村橋に引き返し、帰りのバスに乗る。しかし所定のバス停では下車せずに、『中杉通り』の谷底の『阿佐ヶ谷北一丁目』で乗り越し下車する。すると目の前には、久々に開店している「銀星舎」(2008/10/19参照)の姿が。ここ二週間ばかり何のアナウンスもなく閉まりっぱなしだったので、心配していたのだが、とにかく営業再開だ。良かった良かったと店内に進み、新潮文庫「ホラー映画の怪物たち/児玉数夫」中公文庫「青豆とうふ/和田誠 安西水丸」を計700円で購入し、久々に旦那さん店主と話し始めると、何と不幸にも腰をいわしてしまい休業を余儀なくされていたとのこと。おぉぉぉぉぉぉ、それはそれは大変でした。「いやぁ、夜逃げしたんじゃないかと噂されるくらい、動けなくて出てこれなかったんですよ」…いや、もうお大事にしてください。腰痛は、常に重い古本で腰に負担をかけている古本屋さんの、職業病ですからね。
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2024年05月04日

5/4GW10%OFFセールで決心する。

せっかくのGWなのに身体が疲弊しまくっていたので、昨日は一日をリカバリーの日にして、古本屋にも行かずに、古本を読みながらゴロゴロ過ごすことにする。だがいつでも古本は欲しいものなので、ヤフオクのめぼしい古本に幾つか入札し、無聊を慰めることにする……一冊でも落札できれば良いのだが…。そして本日、体力は戻りつつあるがまだ完全ではないので、リカバリーの日二日目に突入することにする。だが今日は、少しは古本を買うんだ!と午後に一瞬吉祥寺に出る。さすがGWの人波が駅を中心に街中に広がっているのを感じながら、まずは「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。店頭棚から真夏のような陽射しを浴びて、暮しの手帖社「美しい暮しの手帖増刊 思いつき工夫の手帖 第2集」三笠書房「月 素顔と神秘/日下英明」カッパ・ブックス「ここに私は立つ/ポール・ロブスン」アニメージュ文庫「風の谷のナウシカ絵コンテ1・2/宮崎駿」を計440円で購入する。駅方面に引き返して「古本センター」(2017/03/06参照)に潜り込み、学研「NHK衛星スペシャル 世界デザイン紀行1 モダンデザイン・100年の肖像」梧桐書院「クイズものしり百科/菊川進」を計330円で購入する。表に出て人とバスが絡み合う通りを渡り、さらに「バサラブックス」(2015/03/28参照)へ。扶桑社「朱色の島バリ/稲越功一・安西水丸」主婦の友社「金魂巻/渡辺和博」を計200円で購入する。さらにもうひと頑張りして「一日」(2017/08/11参照)にたどり着くと、おぉ!GW10%OFFセール中ではないか…よしチャンスだ。思い切ってあれを買っちまおうと、まずはガレージに進み、新書館「はだしの恋歌/寺山修司」を掴んだ後、すぐさま店内に舞い戻る。そしてギャラリー隣りの詩集がたくさん並んでいる棚に目を通して行く。『血の罠血の罠血の罠血の罠血の罠血の罠……あった!』アサヒ芸能出版「血の罠/大藪春彦」である。値段が税込で4400円と言うことで、場違いな棚で見かけて以来二の足を踏みまくっていたのだが、10%OFFになるなら買ってしまえ!と言うことで計4070円で購入する(一気にポイントスタンプが八つ溜まったぞ)。
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この「血の罠」が何故それほどまでに欲しかったかと言うと、挿絵とデザイン構成を担当している大塚清六の仕事が素晴らしいからなのである。特にイラストと余白をイカしエッジの尖ったデザインで見せる見開き章扉が、しびれまくること請け合いなのである。この章扉群が欲しくて本を買ったと言っても過言ではないにである。あぁ、うっとり。
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章扉はみんなこんな感じの見開き構成。あくまでデザイン優先で、章タイトルがノドに架かるのも厭わないのである。格好良さのためなら!
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2024年05月02日

5/2倭国の古本屋のエプロン。

午後四時に今日もすっかり疲弊して『青梅街道』近くの西荻北に流れ着く…本来ならモンガさんの顔を拝みに行きたいところだが、今日はもうダメだ〜〜と住宅街を南へ。「古書音羽館」(2009/06/04参照)で南雲堂「島田荘司全集 占星術殺人事件 斜屋敷の犯罪 死者が飲む水」を百円で購入し、さらに南に出て「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。店頭に七十〜八十年代の「ぴあ」が四冊出ていたので、400円でまとめ買いする。すると店主・小野氏が渡すものがある、と奥から何やら帆布製の物体を持ち出して来た。それは、真新しい『倭国の古本屋』エプロ
ン!
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実は一般の方はほとんど目にすることがなかったろうが、四月に開催された全国の古本屋さんが大集合する『全古書連大市会』の、ポスターやチラシや目録の表紙をデザインさせてもらったのである。そのデザインの労いとして理事さんから、全古書連のために作ったエプロンをプレゼント…とまぁこういうわけなのである。ぎゃわわわ、これは非常に嬉しい。これから古本に関わる様々な場所で、身に着けることにしよう。小野氏から「最初はずいぶん固いよ」とアドバイス。了解です!
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ちなみにこれがそのポスターである。

そんな収穫を得て阿佐ヶ谷にようやく戻ると、「千章堂書店」(2009/12/29参照)で函ナシの崇文堂出版部「應用自在 略畵の描き方/太田三郎」を百円で購入する。続いて「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄ると、店頭棚
にあった薄いパンフレット状の物が気になり引き出してみると、倭国宇宙旅行協会「火星案内/原田三夫」であった。これは決して見逃せぬ!と弘文堂「21世紀への階段 第2部 40年後の倭国の科学技術/科学技術庁監修」集英社文庫「血の本[]マドンナ/クライブ・バーカー」を計300円で購入する。1957年刊の「火星案内」ではもう火星の土地が分譲開始されている……。
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2024年05月01日

5/1せろひきごーしゅ。

昨日は月曜の疲れのためか、一日中ダラダラと過ごしてしまう。だがそれでも一応、連載の原稿を仕上げ、発送用古本箱をひとつ作ったりする。そして本日は午後三時に用賀に疲弊して流れ着いたので、真っ直ぐ阿佐ヶ谷に戻ることにする。だが、中央線車内で、恐ろしいことに気付く。昨日、古本買ってない…今日、このまま帰宅すれば古本買ってない…これはイカン。古本分母を増やすのが今の私の重要な使命なのに(古本箱を作ったので、ストック山は低くなってしまった…)、二日連続で古本を買わないのは由々しき事態であるぞ!そう気付いてしまったので、取りあえず阿佐ヶ谷を通過して荻窪で下車することにする。まずは雨仕様で店頭棚が引っ込み脇に進出していた「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、出版芸術社「青いリボンの誘惑/飛鳥高」レコード絵本〈こどものくに〉「せろひき ごーしゅ/宮沢賢治作 わかやまけん絵 田中澄江脚色」を計880円で購入する。「せろひき ごーしゅ」は立派なレコード付きの絵本である。“おはなし”は市原悦子だ!こういうちょっとオルタナティブな宮沢賢治物は、手に入ると感無量である。続いて「竹中書店」(2009/01/23参照)にも赴き、雨除けのビニールをペロッと捲って。鹿島出版会「国土を創った土木技術者たち/国土政策機構編」を二百円で購入する。そして今日は歩きでも電車でもなく、北口からバスに乗って家までの道のりをショートカットする。
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2024年04月29日

4/29秘密審査中に散財する。

正午前に根津駅の地下ホームから地上に姿を現わし、「第24回 不忍ブックストリート一箱古本市」の審査員を今年も密かに務めるため、賑わいの谷根千を歩き始める。肩ならしに「タナカホンヤ」(2012/05/29参照)を覗いた後、まずは至近の『忠網寺』に赴き、地図を手に入れつつ靴を脱ぎ、早速本堂に集まる箱を眺めて回る。今年は原点回帰ということで、サイズの決まった箱の中で店主さんのすべてを迸らせるよう決められているので、ほぼ一瞬で視界に収まる範囲に古本が集まっている。ここでは緩やかな古書を安く放出している「あまりや」さんに古本心を囚われ、山と渓谷社「東京三等旅行/朝日新聞社会部編」須藤書店「明治新聞綺談/篠田鉱造」を計400円で購入する。では次のスポットに…いやその前に「古書ほうろう」(2019/04/28参照。そう言えばまだ正式にツアーしていないのであった…)にも足を延ばしておかなければ。とテクテク池之端方面へ。そうやってたどり着いた、ちょっと離れた「古書ほうろう」で左側通路壁際の文学棚を見ていると、三洋社「天国は杯の中に/三橋一夫」が目に留まってしまう。函が少し傷んでいるが、5500円なのである…むむぅ〜ん、いや、これは……買っておこう。ちょっと悩んでそう決めて、さらに1100円のハヤカワ・ライブラリ「ダイヤモンド密輸作戦/イァン・フレミング」を見つけてしまったので、これは完全に安い!と合わせて計6600円で購入してしまう。い、イカン!初っ端からこんなに派手に散財してしまうとはっ!そう己の古本欲を呪いながらも、幸福感に満たされつつ、途中のコンビニのATMでお金を下ろし、いざ次のスポットへ。『HOTEL GRAPHY NEZU』では蛙関連の本ばかりを並べ、箱の中が緑と青と白だらけの「かわず」に感銘を覚え、さらに「しのばずいけまち研究会」のストイックなアカデミックさに頭を垂れる。『根津教会』では、“小さな昭和のマーケット”と銘打った「BOOKS鳩?頭巾」に喜ぶ。“昭和”と言っても、昭和50〜60年代なのが、少し若々しく少し目新しい着眼点である。ここからさらに『往来堂書店』と、『団子坂』を上がって箱数が一番の『文京区立森鴎外記念館』を見回り、どうにか審査を終える。その後は「書肆田高」(2019/04/28参照。お休みであった)→「boogooz」(旧「古書OLD SCHOOL」跡地(2016/01/24参照)に入ったアート&デザインに強い古本屋。近々ちゃんとツアーしなければ))→新「古書OLD SCHOOL」(これもまたツアーしなければ)→「ひるねこBOOKS」(混雑激し過ぎて入店を断念。そして新店はこれもまた未ツアー…すみません…)→「古書木菟」(2018/12/16参照)→「古書鮫の歯」(2016/03/12参照。はまの出版「一発必中女狩り/いその・えいたろう」を400円で購入する)と巡る。だがまだ午後六時からの表彰式までだいぶ時間があるので、大量のスワンボートが乱舞する『不忍池』の畔に出て、缶ビールを飲みながら買ったばかりの「天国は杯の中に」を読み進め、時間を潰す。ちなみに「天国は〜」は、戦前にヨーロッパ留学しながら、各国でお酒を飲みまくる話なので、ビールを飲みながら読んでいると、これが楽しい楽しい。そして『不忍通りふれあい館』の地下ホールで開かれた表彰式では、「あまりや」さんに古本屋ツアー・イン・ジャパン賞を授与させていただく。一箱のみなさま、助っ人のみなさま、実行委員のみなさま、おつかれさまでした。いよいよ来年は一箱二十周年。どんな催しになるのか、一年前の今から大変に楽しみである。そして表彰式が終り帰ろうとすると、駄々猫さんと散歩堂さんに呼び止められ「今日来なかったでしょう〜」と疑いをかけられる。いや、実は、もう今日は、ただ完全な一人のお客となるために、髪は項で縛り上げ、ハットを被って変装し、各箱をこっそり素早く見て回ったのである(表彰式では、いつもの頭上にお団子を作ったスタイルで登壇)。つまり知り合いに気付かれなかったというのは、変装が成功していたということなのだが……いや、これは気付かなかったジレンマである。大変に失礼いたしました。
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団子坂上で「天国は杯の中に」を記念撮影。
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2024年04月28日

4/28取材の前後に古本を。

四月以上の暑さに、己の影を陽炎の如くアスファルトにゆらめかせながら午後に外出。まずは「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、池田書店「サボテン入門 種類・感傷・手入れ・ふやし方/田中亮三郎」小学館コロタン文庫60「藤子不二雄まんが全百科/監修 藤子不二雄」を計660円で購入すると、店主・天野氏より有力な地元タレコミをいただく。すぐにでも駆け付けたいところであるが、本日は予定が詰まっているので、後日確かめに行くことにする。その後は目論見通りに連載の取材を上手くこなし、帰りにまずは中野に立ち寄り、「古本案内処」(2015/08/23参照)で講談社現代新書「東京情報コレクション/現代新書編集部編」を110円で購入する。続いて西荻窪に移動して、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。朝日新聞社「ちんちん電車/獅子文六」を百円で購入しつつ、カバーデザインを担当した盛林堂ミステリアス文庫新刊「幽霊の物語/ラドヤード・キプリング」を渡される。表題通りに、キプリングのヒュ〜ドロ幽霊話11篇を収録。森の中の、幽霊みたいな樹皮が目印なので、その硬いささくれ立った感触を想像して、楽しんでいただければ。そして店主小野氏より、現在製作中の『萬書百景』の目録をチラ見させてもらうが、いや、何だか恐ろしいものに仕上がりそうで、ミステリ盛林堂節全開!と言ったところだろうか…ブルブル。くわばらくわばら。
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2024年04月27日

4/27ダブル案件発見。

午後二時前に初台に流れ着いてしまったので、京王線と井の頭線を乗り継ぎ東松原に出て、開店十周年の「古書瀧堂」(2014/05/01参照)へ。若奥さま連で華やぐ店内をものともせずに古本に目を光らせ、ポプラ社「名探偵明智小五郎 一寸法師/江戸川乱歩」(貸本仕様)朝日新聞社/西武美術館「推理街道三十五年 松本清張展」文藝春秋「文藝春秋デラックス ジョーク&パロディ 昭和53年5月号」を計1600円で購入する。突然「一寸法師」に出会えるなんて、全く持って古本探しはいつでもエキサイティングなのである。
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カバーの明智小五郎(恐らく)はなんだか鶴田浩二風……。

そして吉祥寺に移動する井の頭線車内で、買ったばかりの「文藝春秋デラックス」をパラパラ捲っていると、二つの案件が見事に重なり合ったページに出くわす。赤塚不二夫と不二夫プロ パロディ研究部の『パロディ・ゲリラ』は写真と漫画が融合した計16Pの、『話題のベストセラーを全部読んだ気分になるお徳用マンガ』なのだが、狂言回しは団しん也扮する多羅尾伴内で、他にも赤塚不二夫扮する金田一耕助(超雲脂だらけ)と、タモリ扮するシャーロック・ホームズ(超いかがわしい)が出て来るのだ(しかも『誰にでも出来るやさしい金田一耕助のなり方辞典』や『集中討論 倭国人とイギリス人《多羅尾伴内vsシャーロック・ホームズ》』などのミニコーナーもある)。北原尚彦氏(ホームズ担当)と木魚庵氏(金田一担当)は、果たしてご存知であろうか……。
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そんなことを心配していたら、いつの間にか吉祥寺駅のホームに滑り込んでいたので。改札を抜けて南口に出て、まずは「古本センター」(2017/03/06参照)の処分品棚から、勁文社「芸能生活四十周年記念版 萬屋錦之介」を450円で購入する。続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)に向かい、CBS・ソニー出版「イーハトーヴの森を駆けよう」山海堂「ザ・ライディング バイクテクニックAからZ」共に万沢康夫を計220円で購入し、今日は満足して帰ることにする。
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2024年04月26日

4/26古本分母、再度成長中。

朝から集中して鬼のようにデザイン仕事をこなし、ラフを各所に送信してから午前九時半に外出する。今日も何はともあれ古本分母を増やすぞ!と、まずは中央線で御茶ノ水に向かい、坂を下って「東京古書会館」(2010/03/10参照)地下で今日明日開催の「ぐろりや会」に突入する。かなり混み合う会場を素早くなるべくすべての棚に目を通し、岡本増進堂「驚天動地 忍術大活動/竹生山人」角川文庫「海辺の広い庭/野呂邦暢」牧神社「隨筆えぴきゅりあん/城昌幸」三修社「台湾徹底ガイド/端詰英一」双葉新書「花の賭/高木彬光」中央公論社「七つの蕾/松田瓊子」を計1500円で購入する。古本だらけの地下から明るい戸外に脱出し、今日は神保町には目もくれず、坂を上って『御茶ノ水駅』に達し、再び中央線の人となる。そして高円寺で途中下車し、「西部古書会館」(2008/07/27参照)でこれも今日明日開催の「西部古書展書心会」に突入する。こちらも行動素早くすべての棚に目を通し、河出新書「海の竪琴/山田克郎」法政大学出版局「スチュワーデスの日記 機上にて/アリックス・デニヤンヴィル」トパーズプレス「BOOKMAN #16 ◉特集=SF珍本ベストテン 謎の名作・噂の怪作」を計600円で購入する。会場を出たら歩いて家に戻り、デザイン作業の続きに取りかかりつつ、購入した本の何冊かを古本分母に組み入れる…古本分母……それは今、台所と仕事場の間の薄闇に、ひっそりと高く聳え始めている。先日の「みちくさ市」のおかげで、だいぶその背を低くしたのであるが、毎日古本を買い続けているので、またもやここまで育ってしまった。またこの中から四十冊ほどセレクトし、某所へ発送しなければならないのである。恐らく七月までは、こんな状態が続くのであろう。来るべき謎のイベントに向けて、まだまだ孤独な闘いは続く……。
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2024年04月25日

4/25ホルムスとオルメス。

やっぱり今年も暑くなるのかと思ってしまうほどの、四月を超えた夏日の中、午後三時につつじヶ丘の丘の上に流れ着く。すぐさま駅に下り降り、京王線で一駅移動して仙川に移動する。まずは「文紀堂書店」(2015/03/31参照)を訪れ、面白半分「これぞ、開高健。」東西アスファルト事業協同組合「私の建築手法 高松伸 隈研吾 板垣元彬 北川原温」を計200円で購入する。そして店内で物凄く気になる…と言うか激しく欲しい本を発見してしまう。だが値段が値段なので、購入は一時保留する。そんな出会いがあったので、後ろ髪引かれながら続いて「石本書店」(2017/07/02参照)へ。番町書房「ああ軟派全落連/野坂昭如」講談社「シマフクロウの森/香山彬子」角川書店「つむじ曲りの世界地図/小林信彦」を計500円で購入し、京王線→総武線と乗り継ぎ帰宅する。すると家では、ヤフオク落札品が、私の帰りを待ってくれていた。探偵小説系古本六冊セットである。ライバルなしの1200円で落札す。内訳は、講談社「ゴルフ場の殺人事件(ポワロ探偵シリーズ10)/クリスチー作 松本恵子訳」ロマン・ブックス「夜獣/水谷準」鱒書房「聞助捕物帖/櫻田門夫」芸術社「名探偵オルメス/カミ」(函ナシ)興文堂「探偵小説 シャロック・ホルムスの冒險/伊藤喬信譯」好文館「國際間諜 続巴里のM/森山史樓」の六冊である。やっぱり「シャロック・ホルムスの冒險」と「名探偵オルメス」が収穫ですな。
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